青い目の男は、裸のわたしをじっと見つめていた

長い間、わたしたちは見つめあっていた。



まだお互いに触れ合ってもいないのに、あの人はしっとりと汗をかいていた。

あの人の吸い込まれるような青い目に見つめられると、

自分がほとんど裸でいることがひどく無防備に思えてくる。

あの人の故郷のあのヨーロッパの小さな国では、男の人はみなこんなにたくましい体をしているのだろうか……

そんなことを考えていると、 ふいに彼がこちらに手を伸ばした。

次の瞬間には、わたしは彼のがっしりした腕の中に抱きすくめられていた。



彼はわたしの耳元で激しくあえいでいた。

そして、いつもの性急さでわたしの体を覆うたった一枚残された布切れに手を伸ばしてくる。



いけない！



またいつものように彼に主導権を握られてしまう。

わたしは必死で抵抗するが、すでに手遅れだった。







彼は腰を打ち付けるようにしてがぶり寄ると、

わたしを土俵の外に押し出したのだった。